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このアルバムの聴きどころは、やはり穏やかにうねるリズム。エルビン・ジョーンズの超人プレイと一体化したようなCandido Camero(キャンディド・キャメロ)のコンガは、キューバ出身らしいうねりを生み出すが、全体としては瞑想のようなクールさを感じる。1曲目“Agenda”のイントロの二人の絡みだけで心を掴まれてしまう。Joe Farrell(ジョー・ファレル)のイングリッシュ・ホーンも印象的。アフロとラテンがミックスしたような自由なリズムとホーンセクションの相性がすごくいい。ちなみにB1 “Mr. Jones”を書いたのは妻である日本人のケイコ・ジョーンズ。ジャケットに写っている女性が彼女。
一聴しただけでは聞き逃してしまいそうだが、聞けば聞くほど味わい深く感じる作品。コードを奏でる楽器を廃したこの時代のジャズは、中毒性が高い。リズム狂は必聴。
Producer: Francis Wolff
1969年