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この作品のいいところは、ブライアン・イーノが音づくりにあまり参加していない点。イーノは、レコーディングとミックスに集中していたようで、現地の雰囲気を消すことなく、ガーナでレコーディングされているのに、録音状態もいい。
ホーンセクションと独特のリズム感が、このバンドの持ち味だが、サウンドは意外に幅広い。オススメのトラックはアメリカのファンクの影響も強く感じるA1“Nka Bom”。ハイハットの入り方がフィリーやハウス的でもある。A3の“Gbenta”は逆にアフロビートが前面に出ていてカッコいい。キーフレーズに続いて、ジャズのようにトランペットやキーボード、ベースのソロまで入り心地いい。B1の“Blinking Eyes”は、Kool & the Gang(クール&ザ・ギャング)やディスコっぽくもあり、旧式のシンセドラムの音が入って、時代は感じるが、独特の疾走感もある。
これほどいい作品を残したのに、欧米でリリースされているのはこの一枚だけらしい。
Producer: Brian Eno, Faisal Helwani
1981年