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アヴァンギャルド・アートから派生し音楽的なまとまりのないノー・ウェーブの中から登場したため、ジェームス・チャンスの音楽は、今でも異端児的な扱いだが、彼の音楽的根幹は、間違いなくジェームズ・ブラウン直系のファンクに根ざしている(彼はジェームス・「ブラウン」をもじったようなジェームス・「ホワイト」と名乗った作品も残している)。そこにフリージャズやオールドジャズとパンクの要素がミックスされているため、ブラック・ミュージックのカテゴリーでは語られないが、これ以上に黒い音は滅多にない。音楽的なモチーフは、すべて過去の影響を受けているが、彼の演る音楽は誰にも似ていない。
こんな破綻した音楽をやる人が、未だに現役だというのが信じられない。ブルーノート東京で再確認できたが、もう大ベテランなのに未だに円熟の境地には達していないということが、ある意味すごい。(ブルーノートでジェームス・チャンスを演るというのも驚きだが、彼を見に来ている有名人の多さにも驚いた。)
Producer: James White
1979年