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バンキー・グリーンはCharlie Parker(チャーリー・パーカー)に影響を受け、プロとしてはCharles Mingus(チャールズ・ミンガス)に見出され、後年は教職者となり後進の育成に力を注いだが、この『バンキー・グリーンのラテン化計画』では、そんな堅苦しさやシリアスな面影は全くない。全編スーパー・ハッピーなラテンソウル一色で、ジャズということさえ感じさせない、誰にでも楽しめるパーティー・ミュージックに仕上がっている。
デルズがヴォーカルで参加といっても、ソウル感もなく、ほとんどの曲は、「ウッ」とか「アッ」とかの掛け声ばかりで、彼らの役割は完全にバンキー・グリーンの盛り上げ役。デルズがフィーチャーされた曲といえば“Guajira Con Cha-Cha-Cha”ぐらいだが、ゆるーいキューバ人の歌声にしか聞こえず、シカゴで録音されているなんて微塵も感じない。
オススメはトッポいラテン感がよく出た“Let Me Go”、“Feeling Good”、“A-Ting-A-Ling”の3曲。
あまり褒めているようには感じないかもしれないが、バンキー・グリーンの作品としては最もハッピーな作品で、このラテン化計画には諸手を挙げて賛成したい。
Producer: Esmond Edwards
1966年