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ソウル&ファンク大辞典

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Sir Joe Quarterman & Free Soul / SIR JOE QUARTERMAN & FREE SOUL

ワシントンDCのストリート感炸裂

サー・ジョー・クオーターマン Sir Joe Quarterman
& Free Soul, 1973
70年代初期はジェームス・ブラウンに触発されて、あらゆるジャンルのミュージシャンたちが自分流のファンクを見つけようとしていた。つまり混沌としていたわけだが、これ以上音楽的においしい時期は少なく、ファンクにとりつかれたものにとっては、1968年〜1972年位に的を絞れば、他の時代では味わうことのできない絶滅危惧種の音源を探しやすくなる。サー・ジョー・クオーターマン&フリー・ソウルの音もそんな中のひとつだ。

子供の頃は教会で歌い、高校時代はヴォーカル・グループで活動していたジョー・クオーターマン。トランペットを通して音楽的幅を広げ、興味の対象はジャズやファンクへと移っていく。そして、自分の音楽を表現するために結成したのがこのサー・ジョー・クオーターマン&フリー・ソウルだ。

彼らにとって最大のヒットが1972年に録音されたアルバム1曲目の“(I Got) So Much Trouble in My Mind”。この曲の破壊力は相当なもので、70年代屈指のファンクの名曲にあげる人もいるほど。レアグルーヴの流れの中で再評価され、一時は彼らのレコードが高値で取引されていた。

サー・ジョー・クオーターマン&フリー・ソウルの最大の長所はそのストリート感覚だろう。これは逆に言うとローカル色が強く垢抜けていないという意味でもあるが、当時のリアルなワシントンDCの姿を知ることができる貴重なバンドでもある。彼らのストリート感がその後もこの街で受け継がれ、数年後にTrouble Funk(トラブル・ファンク)に代表されるような「ゴーゴー」が誕生したのは納得できる。

Producer: Bill Tate, Cotter Wells, Sir Joe Quarterman
1973年



(I Got) So Much Trouble in My Mind - Sir Joe Quarterman & Free Soul
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