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子供の頃は教会で歌い、高校時代はヴォーカル・グループで活動していたジョー・クオーターマン。トランペットを通して音楽的幅を広げ、興味の対象はジャズやファンクへと移っていく。そして、自分の音楽を表現するために結成したのがこのサー・ジョー・クオーターマン&フリー・ソウルだ。
彼らにとって最大のヒットが1972年に録音されたアルバム1曲目の“(I Got) So Much Trouble in My Mind”。この曲の破壊力は相当なもので、70年代屈指のファンクの名曲にあげる人もいるほど。レアグルーヴの流れの中で再評価され、一時は彼らのレコードが高値で取引されていた。
サー・ジョー・クオーターマン&フリー・ソウルの最大の長所はそのストリート感覚だろう。これは逆に言うとローカル色が強く垢抜けていないという意味でもあるが、当時のリアルなワシントンDCの姿を知ることができる貴重なバンドでもある。彼らのストリート感がその後もこの街で受け継がれ、数年後にTrouble Funk(トラブル・ファンク)に代表されるような「ゴーゴー」が誕生したのは納得できる。
Producer: Bill Tate, Cotter Wells, Sir Joe Quarterman
1973年