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ソウル&ファンク大辞典

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Santana / ABRAXAS

大衆に支持されたサイケでラテンな70年代らしい名盤

サンタナ Abraxas,
Santana, 1970
西海岸のアーティストらしく常識に縛られたカテゴライズなんて気にせず、縦横無尽な活動をしていた初期のサンタナ。ラテンを基本にロックやブルース、ジャズ、プログレのスパイスも取り込みながら、独自の世界観を構築していた。

本作でも時代を先取りしたようなジャジーな“Singing Wind, Crying Beasts”で始まったかと思えば、ブルージーで昭和の歌謡曲のようにも聞こえる“Black Magic Woman”につながり、3曲目はオーソドックスなラテンの名曲“Oye Como Va”。B3のソウルとラテンが合体したようなインスト曲“Samba Pa’ Ti”も面白い。バラバラにも思える内容だが、セールス的には大成功しており、彼の音楽キャリアの中でも最も華やかな作品となっている。

サンタナの代表曲である“Black Magic Woman / Gypsy Queen”は、彼が尊敬した偉大な二人のギタリスト(元ジョン・メイオール&ザ・ブルースブレイカーズでフリートウッド・マックのオリジナルメンバーのピーター・グリーンと、ハンガリー出身のガボール・ザボ)の曲を繋いだもの。もうひとつの代表曲“Oye Como Va”は、ラテン音楽界の巨匠Tito Puente(ティト・プエンテ)がオリジナル。サンタナのバージョンが大ヒットしたことで、ラテンの普及にもつながり、ティト・プエンテも大喜びしたらしい。2014年にはピットブルとのコラボで再録している。

この“Abraxas(邦題:天の守護神)”は、西海岸のサイケデリックな文化に触発されながらも、自らのルーツを尊重して制作されている。また、過去を振り返るだけではなく、その音は未来志向でもあり、70年代のロックやフュージョン、そしてラテン音楽に大きな影響を与えた。

Producer: Fred Catero, Carlos Santana
1970年



Oye Como Va - Santana
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