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ソウル&ファンク大辞典

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The Jam / SOUND AFFECTS

英国屈指のスリーピース・ファンクバンド(という視点で)

ザ・ジャム Sound Affects,
Jam, 1980
英国の詩人の影響を受けて制作されたジャムの『サウンド・アフェクツ』。内省的なイメージのポール・ウェラーらしい話だが、音楽的な引用は、どちらかというと明るいものの方が多い。時代的な影響もありニューウェーブ的な不穏なムードも曲もあるが、パンク期のアーティストの中では、英国の王道大衆音楽と、そのルーツのひとつでもある米国のブラックミュージックの影響を最も素直に受けている。ポール・ウェラー自身もこのアルバムを称して「ビートルズの『リボルバー』とマイケル・ジャクソンの『オフ・ザ・ウォール』を足して2で割ったような音」だと語っている。

一番顕著に表れているのがA5 “Start!”。これはビートルズの『タックスマン』の引用(人によっては盗用)だといわれている。ベースとギターのサウンドは、ほぼそのままだ。ただし引用によって高品質な作品を作るジャムに、盗用をいうのは野暮でもある。また『タックスマン』はビートルズの曲の中でも最もファンク色が出た曲だが、ポール・マッカートニーのベースラインもモータウンの引用(人によっては盗用)という説もある。

他の曲でもアルバムのあちこちで使われているリズムは、完全にモータウンを想起させるものだ。ホーンセクションの使い方も、当時のロックとして異例なほどに、ルーツを感じさせる。これもモッズ・ヒーローであるポール・ウェラーとしては当然と言えば当然のこと。

詩的には屈折していたポール・ウェラーだが、サウンドは最小限の音で再現できるシンプルな曲を作っている点も面白い。ジャムをスリーピースのファンクバンドとして考えた場合、本家アメリカを含めても、これほどのグループはなかなか見当たらない。

『サウンド・アフェクツ』を経て、ポール・ウェラーはよりルーツ色を強め、数年後には編成にとらわれない自由なスタイル・カウンシルへと進んでいった。

この作品でただひとつ疑問なのは、ポール・ウェラーが語った「マイケル・ジャクソンのオフ・ザ・ウォール」の部分。一体この作品のどこがそれにあたるのだろうか?

Producer: Vic Coppersmith-Heaven, The Jam
1980年





Start! - The Jam
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