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フュージョンの時代になるとジャズ界は技術偏重気味になり、楽しむことを忘れつつあったが、ブレッカー・ブラザーズの最大の長所は小難しいことをしないこと。バック・プレイヤーとしてはフランク・ザッパやパーランメント、トッド・ラングレン等の脳内を理解するのが不可能な人たちのためにも演奏していたが、彼らのセルフプロジェクトは、誰でも楽しめるジャズがモットー (だと思う)。
『ヘビー・メタル・ビーバップ』は、以前のアルバムからセレクトされた曲をライヴ・レコーディングしたものに、新曲をプラスしたベスト的内容。圧巻は新規レコーディングされたA1 “East River”。この曲では珍しくヴォーカルも導入しており、まさしく「ヘビー・メタル」なビート感。このグルーヴを引き出したのは、ミックスを担当したBob Clearmountain(ボブ・クリアマウンテン)の功績か。
全体的には非常にポップで聴きやすい作品だが、どの曲も比較的ハードにアレンジされており、特にランディとマイケルの音は著しく電化されていてかなり過激でもある。
Producer: Michael Brecker, Randy Brecker
1978年