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1951年にはピーコック・レコードと契約しているので、1966年の時点ではかなりのベテランの域に達していたが、なんと『イン・ヨーロッパ』は、ビッグ・ママ・ソーントンにとってのデビューアルバムにあたる。当時はまだアルバム自体が誰でも出せるものではない上に、常識を恐れず、辛辣な言動も平気で行なった彼女の作品をロングフォーマットでリリースすることは、レコード会社にとって相当のリスクがあったことが原因だろう。
このアルバムも準備万端で制作されたわけではない。伝説の『アメリカン・フォーク・ブルース・フェスティバル』でロンドンを訪れた際、メンバーを急遽集め、レコーディングすることになった。しかし、そのメンバーがよかった。ギターには若き日のBuddy Guy(バディ・ガイ)、オルガンとピアノでEddie Boyd(エディ・ボイド)、スライドギターにはMississippi Fred McDowell(ミシシッピ・フレッド・マクダウェル)と各々がソロとしても名を成すメンバーが集まった。ビッグ・ママ・ソーントンも歌だけではなく、ブルースハープとドラムもプレイしている。
もちろん彼女の代名詞『ハウンド・ドッグ』も収録。
Producer: Chris Strachwitz
1966年