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ソウル&ファンク大辞典

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Yazz Ahmed / LA SABOTEUSE

時代・国・ジャンルが溶け合った現代を象徴するジャズ

ヤズアハメド La Saboteuse,
Yazz Ahmed, 2017
中東バーレーンに生まれ、英国で育ったヤズ・アハメド。トランペット奏者だった祖父に憧れ、9歳の時に母親に買ってもらったという。ギルドホール音楽演劇学校卒業後、自らのバンドを結成。しかし、当初はオーソドックスなブルーノート系のジャズをプレイしていた。独自の作風を模索する中、衝撃を受けたのは、似た境遇を持つ中東のレバノンにルーツを持ち、欧州で活動するRabih Abou-Khalil(ラビ・アブ・カリル)の作品だった。

ヤズ・アハメドの音を「サイケデリック・アラビック・ジャズ」と評するように、彼女の特徴は単なる中東風メロディを持つジャズだけではない。英国の文化を形成する音が様々な形でミックスしている。例えばレイディオヘッド。本作では“The King of Limbs”収録の“Bloom”をカバーしているが、彼女はレイディオヘッドのオリジナル・バージョンにも参加している。レイディオヘッドのジャンルを超えた音楽観はヤズ・アハメドにも共通するものがある。また本作にバスクラリネットで参加しているSons of Kemet(サンズ・オブ・ケメット)のShabaka Hutchings(シャバカ・ハッチングス)とも、ともに英国以外のルーツを持つ者同士、影響をし合っているようだ。その他にもポップスからレゲエ、現代音楽まで様々なアーティストと共演し、その全てのエキスが彼女自身の作品にも活かされている。

ジャズの範疇に収まりきらない、彼女が影響を受けた全ての音楽のファンにもアピールするような懐の深いサウンド。

Producer: Noel Langley, Yazz Ahmed
2017年



Organ Eternal - Yazz Ahmed
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