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本作の曲はマッチング・モールのサード・アルバムとして準備していたものだった。しかしロバート・ワイアットは事故によるケガにによりドラムが叩けなくなり、バンドは解散。それでも音楽の制作は諦めず、入院中にアルバムの構想を固める。そしてMike Oldfield(マイク・オールドフィールド。エクソシストのテーマ曲で有名)やFred Frith(フレッド・フリス。ヘンリー・カウやアート・ベアーズで活躍)の協力を得て、音楽家としての再生を図る上で重要な作品を完成させた。
タイトルの“rock bottom”とは「どん底」という意味。英国人らしく自身の状況を皮肉っている意味もあるのかもしれないが、アルバム・ジャケットが示すように、一度意識の「どん底」のゼロの状態に戻って、芸術的に人としての意識が生まれる以前の生命誕生の瞬間の感覚に戻ろうとしたようだ。不幸はあったものの、芸術的には新境地を開くことができた。
A1 “Sea Song”はこのアルバムを象徴した曲であり、ロバート・ワイアットを代表する曲のひとつとなった。ジャズ的なアプローチのA3 “Little Red Riding Hood Hit the Road”は、音楽の垣根を越えた名曲。
プロデュースはピンク・フロイドのドラマー、ニック・メイスン。
Producer: Nick Mason
1974年