ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
アトランタ出身のアーティストで、ニューヨークに移ってからは、ギターの腕を活かしてセッション・ミュージシャンとして活動しながら、ソロデビューに至っている。
彼のギタースタイルはどちらかというとロックに近く、ソウルの王道から逸脱した作風が何曲か収録されているのがいけなかったのか、セールス的には全くふるわなかった。しかし「人並外れた才能を持つ」とはそういうことだ。どの曲も彼の才能が溢れており、ソウル史に残る曲の数々といっても大げさではない。駄作が全くないのだ。“Time and Place”、“Free at Last”、“Would You Give Up Everything”のようなレイドバックした雰囲気の曲は抜群の出来であり、バラードの“My Adrable One”も素晴らしい。オリジナルLP未収録曲を集めた再発版も文句のつけようがない(買うならむしろこっちをオススメ)。アルバムにはOhio Players(オハイオ・プレイヤーズ)のメンバーも参加しているらしい。この人が全く売れなかったなんて、神様は残酷だ。
半世紀も過ぎれば、そろそろ彼に正当な評価が下ってもいいだろう。サザンソウル、ファンク、ロックと多様な要素を持つリー・モーゼズの才能は奥深い。
Producer: Johnny Brantley
1971年