60〜70年代ソウル、ジャズファンクの大辞典を構築中です。スマホ対応なので外出先でもご活用を!
オススメは何といってもB1 “Mama Soul”。フルートを吹いているのか、歌っているのか、もしくは両方をしようとしているのか、とにかく彼の熱い音楽魂が前面に出た、これぞハロルド・アレキサンダーというような曲。フルートがこんなにリズムと一体になっているのは、あまり聞いたことがない。ちなみにドラムはBernard “Pretty” Purdie(バーナード・プリティ・パーディ)。ドカドカうるさいベースはRichard Davis(リチャード・デイヴィス)。『ママ・ソウル』一曲だけもこのアルバムは買い。
ハロルド・アレキサンダーはJohn Patton(ジョン・パットン)やPucho & the Latin Soul Brothers(プーチョ&ザ・ラテン・ソウル・ブラザーズ)のバックでも活動しているが、ソロとしての活動期間は非常に短かった。音楽産業を去る前に彼はこんな言葉を残している。「音楽が嫌いになったわけではない。いつの間にか、みんなに聞いてもらいたいという意志がなくなっただけだ。まあ、周囲は俺がイカレちまったと思ってるだろうけど…」。
『サンシャイン・マン』というアルバム・タイトルは、「太陽のように明るい男」というよりは、「太陽のようにあらねばならない男の苦悩」という意味があるようだ。怪人というのは往々にして、苦悩するものなのだ。
Producer: Bob Thiele
1971年