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1988年、スパイク・リーの「スクール・デイズ」に彼らの“Da Butt”が使われ大ヒット、Trouble Funk(トラブル・ファンク)と並び、ワシントンのゴーゴー系アーティストの代表的存在となったが、この11年前のデビュー作“Free Yourself”では、まだそのスタイルは築いておらず、ヒットもしなかった。
それでも現代から振り返ると、この作品のインパクトの方がかなり大きく、聞き応えもある。1曲目の“It’s All Imagination”は、ゴーゴーとは呼べないが、かなり重厚なファットファンク。A2“Functus”は、ハードロックの影響も感じるファンキーなインスト。続く“Peace Gone Away”では女性ヴォーカルをフィーチャーし、ラテンリズムを取り入れている。A4“Free Yourself”とB1“Hey You”は、その後のゴーゴーにつながる曲だが、やはりジャズファンクやアフロの影響もあり、彼らの音楽的懐の深さを感じる。B2“People”では、西海岸のWar(ウォー)を想起させるようなメローな味わい深い曲。B3の“Funk Consciousness”は、ラストを飾るのにふさわしいハードファンク。
サウンド的には荒々しく、まだ完成度は高くないが、全曲聞き所のある隠れた名作。
Producer: Experience Unlimited, Jimmy Gray
1977年