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この“Song of Innocence”は、1968年にリリースされた彼にとってのデビュー作である。しかし、デビューといっても、デヴィッド・アクセルロッドは既にLou Rawls(ルー・ロウルズ)やCannonball Adderley(キャノンボール・アダレイ)のプロデュースで高い評価を得ており、単なる新人のデビュー作とは訳が違う。
18世紀の画家で詩人のウィリアム・ブレイクの作品がインスピレーションのベースになっており(どこがどうベースになっているのはまったくわからないが…)、ドープでサイケな世界ながら、全編荘厳なストリングスとクールなドラムのビートでまとめられている。彼はジャズ界で成功したが、このアルバムはロックや映画音楽、宗教音楽、クラッシックの影響の方が強いように感じる。現代のアーティストでいうとCinematic Orchestra(シネマティック・オーケストラ)あたりの世界観に近いのではないか。
全曲オリジナリティー溢れていて凄いのだが、あえて一曲オススメを選ぶなら、A2の“Holy Thursday”。ブレイクビーツの宝庫であるこの曲は、Beatnuts(ビートナッツ)Lil Wayne(リル・ウェイン)等、多くのアーティストにサンプリングされている。
Producer: David Axelrod
1968年