【意味】
一般的な用法とは違い、歴史的には文字の記録がほとんどない時代を指して暗黒時代と呼ぶことがある。具体的には紀元前1200年ごろ古代ギリシアのミケーネ文明崩壊後の約400年を指して使う場合が多い。もちろんこの時代も文化が停滞していたわけではなく、ただ単に文字としての記録が少なく、詳細不明な部分が多いため、「暗黒」という言葉が使われているだけである。
最近では「暗黒」と呼ぶのは不適切だとして「初期鉄器時代」と呼ばれるようになりつつある。
【“超”改竄追記】
21世紀になっても文字の記録が極端に削除され、「暗黒時代」を迎えている国がある。日本だ。この国の政府は、立派なシンクライアントのサーバシステムを保有し、膨大なデータを安全に保管しているはずなのに、国民の関心が高い資料(=政府にとって都合の悪い資料?)については、すぐに削除して、歴史の闇に葬ろうとする傾向がある。以前には、不祥事に関する証拠となり得るデータの公開を求めると、コンピュータの刷新時期が来たという理由で、関係するコンピュータを全て廃棄してしまったこともあった(それでもサーバにはデータが残っているはずだが…)。
ミケーネ文明の時代は「線文字B」という文字自体が使われなくなったため、暗黒時代と呼ばれるようになったが、我が国の場合、日本語は消えていない。きっとデータも消えていない。大勢いる役人や関係者でデータを手元に持っているものは必ずいる。ホテルニューオータニには、明細書も残っているはずだ。それなのに政府は強引に「暗黒時代」に突入しようしている。
もし「桜を見る会」関連のデータを隠し切ったとしても、恥ずべき政府と役人、そしてホテルがいたという事実は、ネット社会を通じて後世に確実に記され続けていく。
古代ギリシアと同じく「暗黒」と呼ぶのを不適切だと後世の人がみなしたなら、2019年前後のことを「末期安倍政権時代」と呼ぶのかもしれない。