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ミシシッピで生まれ、シカゴでギターの腕を磨いた。そのためか洗練されたギター・スタイルの中にどこか土の匂いも感じ、ブルース・ミュージシャンとしては文句のつけようがない資質も備えている。
長いキャリアの割にリーダー作が少ないアール・フッカーの代表作とされているのがこの“2 Bugs and a Roach”。重い結核を患っていた彼が退院後すぐにメンバーを集め、思いの丈をアルバムに注ぎ込んだ。曲はアール・フッカーの懐の深さを示すように様々なタイプの曲が収録されている。オススメは、王道ブルース・ファンならフッカーがリードヴォーカルをとる “Anna Lee”と“You Don’t Want Me”。ファンキーな曲ならタイトル曲“Two Bugs and a Roach”が抜群。
「フッカー」姓が示すように、ジョン・リー・フッカーは彼のいとこにあたる。
しかし、彼の人生はまるでブルースのように苦しみから逃れることはできなかった。若い時に患った結核が完治することはなく、入院と退院を繰り返し、本アルバム“2 Bugs and a Roach”をリリースした翌年に40歳の若さで亡くなっている。
Producer: Chris Strachwitz
1969年