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ソウル&ファンク大辞典

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Earl Hooker / 2 BUGS AND A ROACH

しぶ~いブルースマンのハッピーな思いが詰まった遺言状

アール・フッカー 2 Bugs and a Roach,
Earl Hooker, 1969
BBキングをして「奴は最高のギタリストだ。特にスライドギターにかけては唯一無二の存在だった」と言わしめたアール・フッカー。ところがブルース界では非常にリスペクトされる存在ではあるものの、一般的には意外なほど彼のプレーは知られていない。

ミシシッピで生まれ、シカゴでギターの腕を磨いた。そのためか洗練されたギター・スタイルの中にどこか土の匂いも感じ、ブルース・ミュージシャンとしては文句のつけようがない資質も備えている。

長いキャリアの割にリーダー作が少ないアール・フッカーの代表作とされているのがこの“2 Bugs and a Roach”。重い結核を患っていた彼が退院後すぐにメンバーを集め、思いの丈をアルバムに注ぎ込んだ。曲はアール・フッカーの懐の深さを示すように様々なタイプの曲が収録されている。オススメは、王道ブルース・ファンならフッカーがリードヴォーカルをとる “Anna Lee”と“You Don’t Want Me”。ファンキーな曲ならタイトル曲“Two Bugs and a Roach”が抜群。

「フッカー」姓が示すように、ジョン・リー・フッカーは彼のいとこにあたる。

しかし、彼の人生はまるでブルースのように苦しみから逃れることはできなかった。若い時に患った結核が完治することはなく、入院と退院を繰り返し、本アルバム“2 Bugs and a Roach”をリリースした翌年に40歳の若さで亡くなっている。

Producer: Chris Strachwitz
1969年



Off The Hook - Earl Hooker
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