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ジャズ・ヴィブラホン奏者であるデイヴ・パイクは、これまでボサノバ・テイストな曲などの比較的穏やかなジャズを中心に演奏してきたが、デイヴ・パイク・セットでは、時代的にサイケデリックやアヴァンギャルド、ファンク等が勢いを増していた時期なので、混沌としたサウンドを残している。
“Noisy Silence - Gentle Noise”を代表する曲は、何といっても“Mathar”だろう。インドのシタール前面に出したラーガ・ジャズでありながら、ブレイクビーツ炸裂の完全なダンスミュージック。このあたりが今でも人気が高い理由だろう。この曲はカバー曲かと思ったが、デイヴ・パイク・セットのギターで、サウンドの中心でもあるドイツ人のVolker Kriegel(ヴォルカー・クリーゲル)が作曲とシタールを担当している。
“I’m On My Way”も名作だ。ここではヴォルカー・クリーゲルがオーソドックスなギターソロを披露しているが、カッティングが尋常ではない。穏やかな曲調なのに、どこか刺激的なのはアルバム・タイトル通り。
タイトルに偽りなしの怪作!
Producer: Joachim E. Berendt
1969年