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ソウル&ファンク大辞典

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Captain Beefheart & His Magic Band / SAFE AS MILK

ブルースを煎じたら、こんなんできちゃいました

キャプテン・ビーフハート Safe As Milk,
Captain Beefheart &
His Magic Band, 1967
天才キャプテン・ビーフハートのデビュー・アルバムであり、最も過激、かつブルージーでファンキーな作品。“Safe As Milk”リリース前にA&M Recordsからシングルを数枚リリースしていたものの、会社はアルバム用の曲は過激すぎて子供には聞かせられないと判断。急遽このアルバムのプロデューサー、ボブ・クラスノウの所に持ち込み、当時設立したばかりだったBuddah Records(ブッダ)から発売が決まった。

キャプテン・ビーフハート&ヒズ・マジック・バンドといっても、ほぼビーフハートのワンマン・バンドといっても間違いない。高校時代の旧友、フランク・ザッパと同様、その時点でプレイできる最良のメンバーをマジック・バンドに加入させてきた。このアルバムでも、デビュー前のシングル時代から既にメンバーが変わっている(つまり天才特有のわがままというか、いい音のためなら手段を選ばない純粋さ)。

『セーフ・アズ・ミルク』では、伝統的ブルースを過激に解釈した曲が多いが、キャプテン・ビーフハート&ヒズ・マジック・バンドとして意外に感じるのは、完全にスウィート・ソウルのマナーを継承したA5 “I’m Glad”。何処かで聞いたような気もするが、紛れもなくDon Van Vilet(ドン・ヴァン・ヴィレット:キャプテン・ビーフハートの本名)の自作曲。ドン・ヴァン・ヴィレットとフランク・ザッパは、高校時代、古いブルースやR&Bを聞き漁ったというから、愛情が深すぎてパロディとも本気とも、周囲には判別不可能な世界に没入していたのだろう。

Ry Cooder(ライ・クーダー)やTaj Mahal(タジ・マハール)もレコーディングに参加していたらしい。

音楽界の裏街道を歩いた彼のキャリアだったが、フランク・ザッパに負けないぐらい偉大なミュージシャンだった。田舎の高校にこんな生徒が二人もいたなんて、恐るべしアメリカ。

Producer: Bob Krasnow, Richard Perry
1967年



Electricity - Captain Beefheart & His Magic Band
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