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シカゴを拠点として活動したマスター・プラン・インク。中心メンバーはFrederick Douglass Shorts(フレドリック・ダグラス・ショーツ)という人物で、ほとんど誰も聞いたことのない伝説のバンドだった。だが、この幻のファンク・バンドの音源が意外な場所(というかある意味当たり前の場所)から発掘された。ショーツの母親の家の地下室に、ほとんど誰も聞いたことのない未発表音源が、LP一枚作れるぐらいの量でゴッソリと眠っていたのだ。まさにディープ・ファンクの宝の山だった。
マスター・プラン・インクのサウンドは意外なほど、幅が広かった。ディープ・ファンクだけではなく、ミッドテンポのメロウなグルーヴの曲から、女性ヴォーカルがリードを取るソウルフルな曲まであり、どれもインディーズとは思えないほど質が高い。
マスター・プラン・インクの結成は1974年。ディスコの時代が到来しようとしていたので、残念ながら彼らのディープ・ファンクが注目されることはなかった。そのまま地下室で40年近く眠り続けることになったが、感覚の鋭い21世紀のリスナーに再評価され、奇跡的に日の目をみることになった。