ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。
クリフ・リチャード等のプロデュースを経て、テレビや映画音楽を手がけるようになったジョン・バリー。その長いキャリアの中でも代表作がジェームス・ボンド・シリーズ。
彼は映画シリーズ第1作の『007 ドクター・ノオ』からサントラに参加していたが、当初の音楽担当はモンティ・ノーマンだった。しかし、監督はノーマンの仕事に満足せず、途中からバリーを起用した。有名なジェームズ・ボンドのテーマ曲の作曲者は、ノーマンになっているが、ジョン・バリーによると、ノーマンが作ったのは元となるアイデアだけで、曲を完成させたのは自分であると主張している(裁判まで起こしているが、バリーの主張は却下された)。
その後は音楽監督として、11作にわたりシリーズのサントラを手がけ、007のサントラというと、彼のオーケストラとロックをミックスしたようなサウンドが代名詞となった。
音楽的にファンキーな作品だと、やはり第一にあげられるのが第1作のテーマ曲“James Bond Theme”だろう。作曲者の真偽はわからないが、みんなが耳にしているあの曲は、間違いなくジョン・バリーが完成させたものだ。このテーマ曲は、その後も毎回アレンジを変え使われており、作品ごとに聞き比べても面白い。
Shirley Bassey(シャーリー・バッシー)が歌った『ゴールド・フィンガー』のテーマ曲や、このインスト版も素晴らしい。シャーリー・バッシーは、ジョン・バリーのお気に入りで、何回もテーマ曲を歌っている。その他では『女王陛下の007』のテーマ曲もいい。
ちなみに、60年代スウィンギング・ロンドンの空気感を見事に写し取ったリチャード・レスター監督の『ナック』のサントラもジョン・バリーの作品。また、ジェーン・バーキンが最初に結婚した相手が、このジョン・バリー(彼と離婚後にセルジュ・ゲンスブールと結婚)。ジェーン・バーキンも『ナック』にチョイ役で出ている。