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何といってもイラケレのサウンドと米国の音楽の違う点は、圧倒的に多彩なリズムだ。彼らのライヴの映像を見ても、まずは強烈なキューバのリズムのパワーで一気に観客の心を掴んでいる。また、観客を楽しませることにかけても長けている。音楽的にアフロ・キューバンやジャズだけではなく、時にはクラシックのモチーフを用いることもあり、超絶テクニックを見せながらコミカルなプレイをしたりして観客を飽きさせない。きっとこれはキューバという国の事情もあり、職業意識が強いせいだろう。
1970年代、米国とキューバは完全に断絶状態だったが、音楽だけは例外で、Dizzy Gillespie(ディジー・ガレスピー)やStan Getz(スタン・ゲッツ)は、ハバナに渡りイラケレとセッションをしたこともあるらしい。
イラケレは長期間にわたって活動しているが、オススメは国際的な評価を固める直前の1970年代後半の音源。