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アヴァンギャルドでありながらも、ドイツでは元々アイスダンスの選手だったためか、テオ・ブレックマンの音楽は、どこか優雅でもある。舞台やパフォーマンス・アートの世界でも同時に活躍しており、彼の多様な音楽表現にも大きく影響しているように思われる。
『ノー・ボート』でテオ・ブレックマンと共演するのは、これまたジャズ・ギター界の奇才ベン・モンダー。彼はブレックマンとは対照的に生まれた時から音楽にどっぷり浸かった生活を送っており、理論としての音楽を身につけた根っからのミュージシャン。本アルバムでは、彼のどこまでも美しいギターの音が、宙を舞うようなブレックマンの歌声を見事に支えている。ちなみにデビッド・ボウイの遺作となった『★(ブラックスター)』でも彼はギターを弾いている。
アンビエントであり、オーガニックであり、スピリチュアルでもある、まさしくテオ・ブレックマンとベン・モンダーにしか創造できない天空音楽。
Producer: Ben Monder, Theo Bleckmann
1997年