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ソウル&ファンク大辞典

ソウル・クラシックスの大辞典を構築中! スマホ対応なので出先でもどうぞ。

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Labi Siffre / REMEMBER MY SONG

ロンドン的振り幅の激しさは、聴く側の多様性も試される作品

ラビシフレ Remember My Song,
Labi Siffre, 1975
エミネム、ジェイZ、ウータン・クラン等、多くのアーティストがサンプリングした“I Got The”により、ヒップホップ・ファンにも馴染みが深いラビ・シフレ。しかし、彼はブラックミュージックどっぷりなアーティストというよりは、英国人であり、メロディーと詩を大切にするシンガーソングライターよりのアーティストである。たまたまメロウな曲がヒップホップとの相性が良かっただけで、ソウルの括りには入らないアーティストかもしれない。

それでもやはりカリブ系の母とナイジェリア系の父を持つだけあって、しっかりと黒いグルーヴは感じる。それが最も現れたのがB1の“The Vulture”。爆発力抜群のこの曲は、どこからどう聞いてもジャズファンク系の名曲にしか聞こえないほど素晴らしい出来。カリブのテイストを感じる“Sadie and the Devil”や“Turn on Your Love”もなかなか味がある。

上記は全てグルーヴ系の曲だが、その他はシンガーソングライター系の美しいポップスのような曲が多い。ポップス系の曲も非常に高品質だが、ノリの良い曲とのテイストが乖離が激しいので、アルバム全体としては聞き手の音楽的嗜好が問われる作品でもある。

彼の多様性は音楽だけではなく、詩やエッセイ、脚本も手がけるなど、文学的才能も持ち合わせている。

英国ツートーン時代のスカバンド、マッドネスがヒットさせた“It Must Be Love”もラビ・シフレの1971年のヒット曲がオリジナル。

Producer: Big Jim Sullivan, Derek Lawrence
1975年



The Vulture - Labi Siffre
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